八丈島にツーリングするに当たって、注意事項や橘丸、宿泊先の紹介をする。
<バイクを八丈島に運ぶ ~予約~>
通常、八丈島へのアクセスは基本的に羽田から飛行機で向かう。
船だと約十時間かかるが、飛行機だと約一時間程度で到着するという。
ただ、自分が計画しているのはツーリング。それも車輌を持ち込んでいく。
一応八丈島にはレンタカーもあればレンタルバイクもある。
ただ、バイクはあっても100cc、基本は50ccのスクーターである。
やはりツーリングには自分のバイクを持ち込んでいきたい。
しかしそのためにはコストを支払わなければならない。
八丈島へ向かう船は東海汽船の橘丸が就航しているがカーフェリーではないため、
「受託手荷物扱い」でバイクを運ぶ必要がある。
予約が必須で、乗船日の三日前までに営業時間内に電話予約。
また、橘丸に受託手荷物として八丈島に運ぶことができるのは
排気量250ccまでとなっている。ホーネットならギリギリOK。
ただし、輸送運賃が片道で9,170円(当時)なので、往復2万近くになる。
そこまでして運びたいかというのが最初の”問いかけ”でもある。
私の場合はとにかくホーネットで八丈島をツーリングしたいと思っていたので
全くそれ(バイク運賃)は気にならなかった。
ちなみに250ccを超える排気量のオートバイ及び自動車等に関しては
「貨物輸送扱い」として営業所に問い合わせる必要がある。
ただ、オートバイの積み込み受付時間は非常(非情)に厳格らしく、
予約が必須なのは前述通りで、当日の受付時間も
1分でも遅れたらアウト的なことを念入りに言われた。
実際のところはどうなのかわからないが、余裕を持ちすぎるくらいがちょうどいい。
最終日でも言及するが、とにかく時間厳守。
あともう一つ。
車体の外にはいかなる積載もしてはならない。
パニアケースはもちろんのこと、ヘルメットをホルダーにかけておいたり、
携帯ホルダー、タンクバッグなどもNGとのこと。
とにかく車体そのままということを言われた。
私のホーネットはノーマルなのでヘルメットだけ船内に
持ち込むだけで済むが、パニアケースを取り付けている人は
これを外す必要があるので注意である。
(ケースはその後受託手荷物扱い;有料となる可能性がある)
もし装備に傷がついたりするといけないみたいなことを言っていた。
(かといって傷ついてもいいです、でOKにもならない)
微妙な点がある場合にはこの電話予約の時に尋ねておくのがいいだろう。
そんでもって東海汽船貨物課に電話をする。
予約をするときに「バイクの車種は?」と訊かれたので
「ホーネット250ccです」と答えたら「あぁ、ホーネットね」と
知っている感じでしたw
その際乗船予約をしたときの予約番号も伝える。
なのでまずは船の予約を行う必要がある。
<バイクの預け方>
竹芝桟橋客船ターミナルはレインボーブリッジまたは浜崎橋JCT付近の
「竹芝ふ頭公園」にある。
GoogleMapでいうところのかまぼこ型のような広場。
「アジュール竹芝」ホテルの隣にある。(赤い☆マークのところが客船ターミナル)
その付近にはファミマとデイリーヤマザキがあり、
乗船前に食糧その他調達ができるが、繁忙期(時間)は売り切れになるという情報も。
で、バイクの持ち込みだが、HPにはここの地図や案内もほとんどない。
最初に簡単に説明してしまうと、「道路から手で押して広場を横断し、
中に入って受託手荷物受付のところまで押していく」が答えである。
あくまでも「手荷物」扱いなのだろう。
広場はまだともかくとして、バイクごと中に入っていくのか?と思った。
普通は受付車輌用の道路とかあるものだと思っていたが、
あくまでも「受託手荷物扱い」となるので、
館内にある受託手荷物受付カウンターへ手押しで運ぶ。
まずは竹芝桟橋入口T字路交差点まで行く。
広場へ上陸する。
広場を横断していくと入口がある。
中に入るとロビーになっており、受付窓口などがある。
受託手荷物取扱所は正面入口から入って向かって左手奥の方にあるので
ここまでバイクを手押しで運んでいく。
(画像ではシャッターの下りている中すぐに受付カウンターがある)
こんな感じである。
実際に当日は、とりあえず先に乗船受付をするため
入口ガラス扉前に一旦バイクを置いてから行った。
(受付開始しているかの確認もしたかったので)
<天気>
続いて天気。
2015年の佐渡ツーリングのときにも少し触れたが、
ツーリングで一番重要なのは天気だと考えている。
3泊4日の4日間、全て雨だったらまさに悲惨である。
だから難しい。
今回はその天気で本当に翻弄された‥。
本来のツーリング予定日とは別に「予備週」を設けた。
コレは天気が雨だった場合に備えてである。
ただ、自分が予約した宿泊先は割と人気があるようだったので
キャンセル料を払うことになってもいいから先に予約をとっていた。(二ヶ月半前)
時期がオフシーズンなので後から予約しても
そうそう満室にはならないとは思っていた。
キャンセル料は約一週間前から発生するが、
自分は天気を見極めて本当にギリギリまで見るつもりだった。
話を戻して船の予約。
どうやら一回に限りキャンセル料は発生しないで乗船日の変更ができるらしい。
ちなみに宿泊を伴うツーリングでは船もバイク貨物も
キャンセル料を払うことを前提に予算を組んでいる。
更に船が欠航もしくはその他アクシデントにより
足止めを食らうことを想定した場合の予備費も盛り込み済み。
で、いよいよツーリングの日が近づいてきて、
出発の前週になったところで週間予報が出始めたわけですよ。
そしたら‥雨でやんの。
まぁでもまだ7日も先の週間予報だから‥と思い、
八丈島の週間天気予報を何度もチェックする毎日。
キャンセルするかの最終決断は出発日を含めて3日前の午前中。
そしたらですね‥出発の5日前かな。この時点で船を入れて
4泊5日の5日間のうち4日間も雨がかぶっているんですよ。
こりゃキャンセル料払って延期か‥って。
その時の予報が確か、
出発日:曇り時々雨(東京)
最終日:降水確率50%(八丈町)
こんな感じ。ホント怒りたくなるレベル(身勝手)。
出発日と最終日は船での移動だけなので別に構わないが‥
(最終日も乗船時間が朝の9時半ごろ[バイク車輌預け入れは8時半まで]
なのでいずれにしろ最終日はまわれないので雨でも仕方ない)
ところが事態は急転する。
最終決断である出発3日前の午前11時の予報では、
出発日:曇り時々雨(東京)
八丈島一日目:降水確率60% ただし、雨のち晴れ (八丈町)← NEW!
八丈島三日目:晴れ時々曇り 降水確率30% (八丈町)← NEW!
最終日:曇り 降水確率30%
もしや私の怒り祈りが通じたのか、天気が回復傾向に‥!
まぁ実際どうなるかわかりませんが大丈夫でしょう。
初日が前半雨のようですが前日の夜からの雨があがるので
恐らく午後には雨はあがる感じ。これなら全然OKですよ。
ここで予定通りの日程で旅行に向かうことが確定しました。
<橘丸紹介>
さて、八丈島に向かう船は橘丸といって、2014年に就航したばかりの新しい船。
竹芝桟橋から夜の22時半に出発し、三宅島、御蔵島、八丈島へと就航。
客室は主に2等、特2等、1等、特1等、特等と分かれており、
特筆すべきは一番安い2等船室。
[2等船室]
橘丸の前に就航していた「さるびあ丸」よりも改良されて、
「2等椅子席」がなくなり、その分2等和室などが多くなった。
ただの雑魚寝の広場ではなく、頭の部分に仕切りがあるようになり、
隣と顔を合わせなくて済むようになった模様。
上部には返却式のコインロッカー常備。
2等ならば片道8,000円を切る料金で手ごろです。
運賃は安く抑えたい、慣れている人向けですかね。
[特2等船室]
これも割と人気がある模様。
いわゆる寝台列車のように両サイドに二段ベッドになっており、
カーテンを閉めれば個室のようにもなる。
コイン返却式ロッカーや電源コンセント、蛍光灯もある。
2等よりかはプライベート感がアップしている。
料金は片道11,xxx円前後。でもこのクラスが一番バランスがいいと思う。
[1等/特1等船室]
2等/特2等よりもそれぞれ質がグレードアップ。
枕やら布団やらがグレードアップし、
更に一部屋(1等は8名、特1等は4名)ごとに個室となっている。(カードキー方式)
ただ、1等は個人旅行よりグループ向け。
何故なら相部屋になるから。
一人で旅行して複数人数部屋とはいえ他人と個室一緒となるくらいなら
2等選んだ方がいいわ、って思う。
それに料金も1等は片道15,xxx円前後、特1等が片道18,xxx円前後と
さすがに高め。この料金ならやはり2等選ぶわ、って感じ。
ただ、空いているときなど運がいいと一人で独占できるが、
1等の部屋は割と少ない。
[特等船室]
最上級の部屋。コレは本当にホテルのツインルームをそのまんま
持ってきた感じ。冷蔵庫、シャワールーム、トイレ、テレビ等色々‥充実している。
定員2名だが、1名での利用も可能。
料金は20k越えで片道21,500円前後。
ちなみに今回は往路に特等、復路に特2等を予約した。
いきなり特等だなんてぜいたくは敵だ、と思われるかもしれませんが、
いかんせん夜出発の約十時間という船旅は初めてというのもあるし、
なにより寝つきが悪いので‥
本来なら特2等を選んでいましたけどね。
なので特等/特2等客室の設備に関しては一日目の日記で詳しく。
‥というか特等選んで正解だったというオチもあったんですが(汗
その他5甲板デッキ。
喫煙所。
ラウンジ。
トイレ。
ちなみにトイレの個室ドアは普段は開けっ放しにしておくように
壁の部分にマグネットらしきものがついていた。
[割引]
最後に、料金に関して割引がある。
インターネット予約を行うとなんと20%引きになる。
つまり2等の場合、7,800円だとしたら6,160円になる。
更に裏技というほどでもないが、東海汽船には「株主優待券」なるモノが
存在し、それを利用すると繁忙期(夏期)だと25%引き、
それ以外のシーズンオフだとなんと35%引きになるという
大変お得なチケット。
7,800円が5,070円に!!
往復だと7,800×2=15,600円が35%オフで10,140円と、5,460円も得になる!
コレはデカイ。
シーズンオフの優待券ならば2枚で1,000~1,500円程度で手に入る。
それを上乗せしてもかなりお得なので、もし東海汽船を利用する場合、
ぜひ優待券を利用することをお勧めする。
ただし、一回の乗船につき一人一枚必要なので、往復する場合は一人二枚必要となる。
優待券は当日乗船受付の際に優待券利用の旨を申し出れば良い。
ちなみに私も優待券を利用したのであります。
<さるびあ丸紹介>
さるびあ丸は主に竹芝桟橋~大島~利島~新島~式根島~神津島航路の大型客船。
青ヶ島旅行から帰るとき、八丈島→竹芝桟橋の時に橘丸の臨時振替便として乗船した。
さるびあ丸は1992年に就航しているベテラン船。
この船の改良版が橘丸という感じである。
ちなみにこのさるびあ丸もそろそろ引退となっており、
2020年7月をもって引退し、後継船が新しく就航する予定となっている。
よって、客室は概ね橘丸と同じだが、主な違いは2等椅子席である。
[2等椅子席]
リクライニングシートの椅子席となっている。
どうやら料金は2等和室と同様らしい。
寝つきの悪い私は多分、いや絶対眠れない。
[2等和室]
橘丸とは違い、仕切りが無く線を引いてあるだけ。
これもなかなか旅慣れていないとぐっすり眠るのは難しいだろう。
それを考えると仕切り板と個別の鍵付きロッカーを搭載した橘丸は
かなり改善されたといえる。
ちなみに2020年に新しく就航するさるびあ丸は橘丸と同様、
仕切りが装備される模様。
[特2等船室]
橘丸と同様、カーテンを閉めれば個室のようになる。各所コンセントも完備。
ただ、室内灯と返却式コインロッカーは無い模様。
[1等和室]
利用したのはこの部屋。
2等和室の上位互換で、1部屋10名の利用となっている。
壁の上の方には一応ハンガーがある。
コンセントは部屋内に2ヶ所のみで、共有となっている。
ちなみにWi-Fiが飛んでいるからと期待したが、
ルーター側の設定ミスのせいか接続できなかった。
あと、橘丸のように個別の返却式コインロッカーは無いが、
押入れのような荷物置きスペースはある。
が、その前も指定スペースになっているので、布団を敷いてしまうと
荷物を取り出すのにかなり気が引けるのだが‥
特1等と特等に関しては写真が無いので割愛。
橘丸にほぼ準じているようです。
<宿泊>
リゾート地なので宿泊先は割と充実している。
ただ、シーズンの夏では満室になるのかもしれない。
[リゾート・シーピロス]
単純に評判が良さそうだったというのが選んだ動機でもあったが、
何といっても船で八丈島に旅行に向かう人にとっては
底土港から徒歩約1分半という劇的なアクセスの良さがいい。
特にバイクを受託手荷物で預ける場合、すぐそばというのは安心感がある。
個人的に利用した感想を言えば大満足だった。
フロントのスタッフの対応は素晴らしく親切で丁寧だったし、
レストランの人たちもいい人ばかり。
それだけでなく料理が美味しかったのも○。夕食は豊富な品数でとても良かった。
朝食は一般的な和洋バイキングで、宿泊客が少ないときは半バイキングという感じ。
必要十分を満たしているので個人的には良かった。
利用した部屋は離れのツイン部屋。
床は石のタイルなので若干の違和感はあるものの、まだ新しいので清潔感はあり、
Wi-Fiも複数のアクセスポイントがあり、問題なく快適に接続できた。
個人的にお勧めなホテルです (^^
[リードパークリゾート八丈島]
2019年に青ヶ島旅行時に利用したホテル。
空港や底土港からはやや離れているので送迎してもらうことが必要だが、
八丈島の中でも洗練されて大きめなホテル。
レストランからは海を眺めることができ、露天風呂もある。
更に天気が良い日には屋上で星空を眺めることも可能。
施設も綺麗でとても過ごしやすいです。
料理も夕食のコース料理は大満足。
朝はバイキングで品数も十分でした。
ただ、ホテル内のWi-Fiの電波がやや微弱だったのが気になったが、
接続してしまえば特に途切れることもなく速度も安定して出ていた。
[ロッジオーシャン]
その名の通りロッジの宿泊施設。
底土港に比較的近い場所にあり、徒歩7、8分の近さ。
当日ネット予約限定プランという格安プラン(和室6畳・朝食無料で¥4,000)を利用。
部屋は別館(旧館)だったので、風呂・トイレ・冷蔵庫が共用のため
部屋から出て利用する必要がある。
共同風呂はちょっと狭い。恐らく2人がちょうどいいくらいで
洗い場は4つあるが、4人は窮屈。
しかしながら年季がやや入った外観とは裏腹に、部屋の中は非常に清潔でした。
また、追加で申し込んだ夕食もとても美味しかったし、
スタッフの男性の方も親切で気さくな方でしたね (^^
ちなみに新館の方は風呂・トイレ・冷蔵庫など全て揃ってます。
船を利用で宿泊を安く抑えたい人にはお勧め。
[あおがしま屋]
こちらはおまけ。青ヶ島に上陸した際に利用した宿。
おそらく青ヶ島観光の際には最も候補に挙がる宿のひとつだろうと思われる。
青ヶ島村には2019年現在、6つの宿があり、営業中なのはあじさい荘を除く5ヶ所。
結果的には満足できた宿でした (^^
女将さんはとても気さくな方で話しやすく、島のお母さんといった感じ。
最初予約の電話をかけたときは普通におばさんと話している感じで
少し戸惑うかもしれませんが、民宿はだいたいそんなもんかなと。
また、女性スタッフも一人おり、非常に良い感じのする方でとても親切でした (^^
私はヘリで上陸したので宿までは近いのですが、
行き帰り共に送迎してもらいました。
あと、ヘリの予約を必ず訊かれる。
コレは他の宿でも同じようなので、やはりヘリの方が確実なので好まれるようだ。
ちなみに船だから予約ができないということはない。
他の観光客はみんな船だった。
他には、島の工事関係者も宿泊するので、満室になることは多い。
なので予定が立ったらなるべく早めに電話して訊いておいた方がいいでしょう。
旅行で利用したのは和室。
この部屋は原則複数宿泊用の部屋で、家の中の一部屋、という感じであり、
仕切りは障子なので鍵などはない。
すぐ隣は洗濯干し場、食事部屋、廊下となっているので
やや周りの音が気になるかもしれない。
個人用の部屋は洋室となっており、一人一室の個室となっている。
宿の玄関の鍵は常に開いており、アットホームな感じの民宿。
風呂場は2ヶ所、洗面台は3ヶ所あり、洗濯機も自由に使うことができる。
また、廊下には冷蔵庫があり、その中に飲み物が入っている。
料金は冷蔵庫の上にあるコインカウンターに置く方式となっている。
ちなみに個人の物を冷やしたいときはわかるように名前を書けばOK。
また、インスタントのコーヒーやお茶など、自由に飲むことができるよう、
紙コップやポットなども置いてある。
食事は朝昼夜の3食。評判通りボリュームは割とあり。
そして美味しい。
場所は食事部屋で宿泊客みんなで一緒にとることになっている。
訪れた時は工事関係者がほとんどで、観光客の方が少ない感じでした。
結構みんな和気あいあいといった感じ。
朝食は7時半、夕食は19時。大抵、「ご飯できましたー」と呼び掛けてくれる。
また、夕食の際には青酎などのお酒が振る舞われるので、
希望者はコップについで飲むことが可能。
昼食に関しては女将さんが対応可能な時に限り弁当にしてもらうことも可能。
旅行の時は初日は弁当、二日目にひんぎゃ用の弁当(干物・じゃがいも・
ウインナー・卵+おにぎり)にしてもらいました (^^
Wi-Fiは複数のアクセスポイントがあるので終始電波は良好。
反面、携帯の電波は宿の中に入るとほとんど通じなくなった。
(和室にて@docomo)
あと、毎朝7時に防災無線が流れます。恐らくどの宿も共通と思われる。
あおがしま丸の就航の可否もこれで放送される。
またTVには三宝港・青ヶ島ヘリポートのライブ映像専用チャンネルもある。
次へ。