約半年ぶりの山梨ツーリング。
ようやく地獄の猛暑の時期を脱し、秋の兆しが見えたこの頃。
今回の主な目的は深城ダム。前回旧小金沢トンネルを訪れたが、
旧道に関してはもう少し調べたいと思い、
水位の下がっている夏季(といってももう秋になってしまったが)に
もう一度深城ダムを訪れたいと思っていた。
R20(甲州街道)を西へ走り続ける。現在午前4時。
日野バイパスに入る。
まずは給油した。今回は携行缶(1L)を持参している。
そしていつもの松屋で少し早めの朝食タイム。
カレー。
朝食を終えて再び出発。
一応中に一枚多く着ているが、ちょうどいい感じ。
甲州街道に再び合流し、西八王子付近を通過。
で、このまま大垂水峠方面へと抜けていくのだが、
高尾付近から雨がほんの少しぱらついてきた。
うーん、、今日も秋晴れのはずだったんだが……
そしたら高尾山口付近からちょっと降ってきて、こりゃだめだと思い
急遽カッパを着ることに。
いくら晴れる予報だからといっても、ツーリング時には
カッパは持って行くのが基本ですな。
カッパを装備して出発。
一応雨雲レーダーによれば、この辺だけしか降っていない模様。
この峠区間に交互片側通行の箇所が二ヶ所もあった。
最初、ここだけかなと思ったらその先にもあって、
思わず一瞬通過しそうになってしまった。危ない (^^;
警備員が見えたから気付いた。
大垂水峠を越えたあたりでもう雨のゾーンは抜けた模様。
とりあえずカッパを乾かすためにもしばらくそのままで走っていた。
気温も明け方で低めだったため、ちょうどいい感じだった。
R20をひたすら走り、途中の県道505号線へ折れる。
そこでカッパを脱いだ。
それにしても、今日は曇りになりそうだ。
うーん、秋晴れのツーリングにはならなかったなあ。まぁいいか。
やがてR139に入った。
A(松屋 日野神明店) → R20(甲州街道) → 北大通り
→ R20(甲州街道) → 大垂水峠 → B(県道505号線) → C(R139)
北上していく。
ここでも交互片側通行の信号。
すると、新しいバイパスのトンネルが掘られていた。
前回通った時は多分まだ掘られていなかった気がする。
建設中の道は上和田バイパスといって、この辺の細い区間をパスする道路。
バスも通るのでバイパスが完成したら便利になるだろう。
唐沢トンネルを通過。
深城ダム管理事務所へ。
A(R139) → 深城ダム管理事務所
トイレを借りた。
ちなみに流木の配布は再開されている模様。
発電量。
ふかしろ湖を望む。
今の時期はまだギリギリ水位が下がっているのかな?
橋の遺構らしき物が見える。恐らくダム建設時の物。
向こう正面に葛野川トンネルがあるが、そこから下っている廃道から
向かって右に分岐して更に道が分岐している。
ガードレールも確認できる。これは旧道?
マップで表すとこんな感じだが、正確な線形と用途がよくわからない。
工事用または一時的な仮設道路かもしれないが、純粋な旧道ではないと思う。(後述)
この場所については別地点から見直すとして、小金沢公園へ。
現在現在6:40ぐらい。日中に訪れても静かな公園。
そして公園入口そばにある真木小金沢林道の小金沢トンネル。万年封鎖。
ここにはたまにこういう工事看板が立てられて工事が行われているらしいが、
あくまでも治山や林業のための工事であって、
途中の崩落などが全部復旧されて一般に供用されることはもうないだろう。
昔通れた人がうらやましい。まぁ今でもバイクで通った人はいるみたいですが。
そういえば公園手前の工事用の土砂はなくなってた。
もしかしたら真木小金沢林道の工事用の土砂をここにためているのかな?
ふかしろ湖を望む。
今にして思えばここからでも廃道ヘアピンは見えたのだ。
駐車場に戻り、市道新深城線へ。
いつもの廃道ヘアピン観測スポットへ。
ちなみにここの橋は平成8年(1996年)3月に建設されたようだ。
葛野川トンネル完成の4年前ということになる。
ツユクサ。青色って綺麗ですよね。
廃道ヘアピン。
7-9月は一番水位の下がっている時期なので湖に沈んだ廃道の観察にはちょうど良い。
相変わらずヘアピン上部は草木で覆われている。
一度でもこの道が現役時に走ったことがあると思うと感慨深い。
一つ手前の橋へ移動。
そこからは対岸に廃道が見える。
深城バイパス側からおりていると思われるが、
そもそも深城バイパスができる前の線形がわからない。
管理事務所側からも別の道が見えるが、こちらは深城バイパスと
繋がっていたようなので、ダム建設用仮設道路の可能性が高い。
一旦ホーネットのところに戻り、葛野川トンネルの方へ移動する。
廃道ヘアピン入口。ダム管理用のゲートが草木に埋もれている。
深城ダム展望台先の駐車スペースにホーネットを停める。
葛野川トンネルと分岐。
ここは道が三本通っており、向かって左が湖に沈む廃道、
真ん中が管理事務所に続く道、向かって右が葛野川トンネル。
葛野川トンネル。2000年に完成。
管理事務所への道。
よく見てみると「深城ダム 歩行者通路」というシールが貼られていた。
隙間を通ってねということですな。
以前訪れたときは貼られていなかった気がする。
と思って今年の2月の時の画像を見たら貼ってあった。
というわけでちょっと隙間を抜けて管理事務所への道へ行ってみる。
最初に見た橋の遺構と思われる部分をこちらから眺めてみる。
で、手前の廃道(さっきの三分岐の向かって左側の湖に沈む廃道)には
流木がたくさんあった。
が、よく見てみると廃道に並行して奥下側にもう一つ道が見えた。
どういうこと?? と思ったが、コレは最初に見た手前側の
下りていくガードレール付きの道だろう。
深城ダム展望台。
……実はこの下にトンネルが通っていたはず。(現在は湖の中)
今いる場所を対岸から眺めた方が良さそうだと思い、展望台に昇ることにした。
階段を昇っていく。
階段の途中からさっきいた対岸を望む。
葛野川トンネル付近から湖に向かって下りている廃道は、
下りたところで合流しているのか、右手はまた岩に沿って、左手は沈んでいる。
んで、以前の仮説ではこの対岸の反対側に旧小金沢トンネルの坑口があり、
その出口が見えると思っていた。
そしてその出口から上記の廃道を昇って葛野川トンネル手前に行き、
市道新深城線に出ると思っていた。
tころが……
某SNSにて2001年当時のこの対岸の画像をUPしていた方がいて、
その画像を見ると、旧小金沢トンネルの出口は
もっとずっと下(完全に湖の中)にあるということがわかった。
ということは、前回仮説として立てた
「旧小金沢トンネルを抜けた後に廃道を登って葛野川トンネル手前に出た」
というルートはありえないということになる。
そうなると、どんなルートをとっていたのかが気になった。
2001年6月(葛野川トンネルが完成してから1年以上経過)の時点で
旧小金沢トンネルがまだ通行できたとしても、
通ったということになるが、これも推測の一つに過ぎない。
両方通れるというのは可能性・必要性が低いように思える)
なので実際旧小金沢トンネルが現役のころは、まず旧小金沢トンネルを通って
そのまま現在湖に沈んだ旧道をそのまま行って、
現在深城ダム展望台となっている山の中を通る
もう一つのトンネルを通っていったと思われる。
それに、通行止め処置は二本のトンネル同時に行うのが合理的だろうと思う。
葛野川トンネルの完成が2000年とはいえ、
その部分が実際供用開始となったのがいつだったのか、
そして旧道(旧小金沢トンネル~展望台下のトンネル)が
いつ通行止め処置となったのか、それらは正確にはわからない。
通常においても、ましてやこのダムを建設するという工事ならば
なおさら新旧、ましてや湖に沈む方のトンネルも
共に通行できる状態というのは考えづらい。
いずれにせよ、自分が当時市道新深城線から廃道ヘアピンを上から下に
下っていったという記憶がある(大月市側から奥多摩に向かっていた)のは
確かなので、その時には旧道(旧小金沢トンネル・展望台下のトンネル)が
通行止めになっていた可能性が高い。
よって、やはり自分の走行ルートは前回示した通りのルートとなっていたと
思われる。
とりあえず今回の考察はこの辺で、展望台から景色を眺めた。
願いが叶うといわれる「シオジの鐘」。
一応鳴らしてみた。静かな一帯に鐘の音がよく鳴り響いた。
さて深城ダムを出発。
R139を少し走ると松姫トンネルから分岐している旧道、奈良倉トンネルがある。
ゲートの脇は細い車体なら抜けられるかも。
ホーネットでは多分無理そうな感じだった。
現道、松姫トンネル。
トンネルを抜けて北上していく。
次は日原に向かうのだが、途中右に行くはずが間違えて左に行ってしまい、
県道18号線の方を行ってしまった。しかも途中まで気が付かなかった (^^;
そしてR411とのT字路交差点で右折。
東京都に入る。
奥多摩湖を横目に走っていく。
やがて日原街道入口交差点で左折し、日原街道に入った。
A(深城ダム管理事務所) → 松姫トンネル → B(県道18号線)
→ C(R411) → 都道204号日原街道
最初の集落を抜けて山の中に入る。
途中、総重量4tを超える車輌は仮設の橋を渡れないという看板を見た。
去年の台風19号による被災で、日原地区が孤立状態になったことは
ニュースでも取り上げられていた。
例の仮設の橋手前までやってきた。
橋の付近では警備員が立っており、速度を落として走るように合図していた。
橋を渡って更に先へ。
車同士の離合ができない箇所も多く、「警笛鳴らせ」の標識も何度か見かけた。
日原トンネルに到着。
トンネル内はやや起伏とカーブがある。
トンネルを抜けたところで横に旧道がある。
直接入ろうかと思ったが縁石が思ったより高いのでやめておいた。
とりあえずその先の部分で一旦ホーネットを置いて探索してみることに。
日原トンネル西側坑口。
旧道に入る。
最初の方は草が生い茂っていた。
大きなクモの巣がいくつかあったので、かがんでそれをくぐった。
ホーネットで突入していたら盛大に引っかかっていただろう。
するとすぐに路面が見えるようになった。
先のカーブのところに「トンネル内 カーブあり」の看板が見えた。
廃道の標識っていいですよね……
やがてトンネルが見えてきた。
噂の旧日原トンネルとご対面。
幅員は2tトラックが一台通れるくらいかな。
文字はかすれているが、「発破警告の合図について」と書かれている。
奥多摩工業の鉱山の事業に関する発破合図だろう。
下記にはx回目のサイレンが何秒続き、それが何の合図かを説明書きしてある。
旧道時代はさっきのカーブの先に離合のできないトンネルがあるというのは
なかなか見通しが悪く危険だと思った。
とはいえ、交通量もこの辺では少なかっただろうが。
旧日原トンネル脇には旧々道が通っている模様。
やはり旧道・廃道には浪漫を感じますね。
戻ることに。
ガードレールの反射板。
日原川。
旧道入口まで戻ってきた。
とりあえず目的地はここなので引き返すところだが、
せっかくなので終端まで行くことに。
集落が見えてきた。
特徴的な形の岩山が見える。稲村岩というらしい。
例のレトロな自販機も健在。
いや、健在とは違うかなw
先へ進んでいく。
一度大型バスとすれ違うが、一時停車して譲ってもらったものの、
こちらはバイクなので問題なく離合。
やがて日原鍾乳洞前へ。
現在9時半過ぎなのでもう営業はしているが、今日は行く予定ではないので通過。
するとすぐに行き止まりとなる。
正確には、林道小川谷線となって未舗装の道路が続いていく。
A(日原旧道入口) → 日原鍾乳洞 → 林道小川谷線入口
この先車輌は林業関係車輌しか通れないのでロープで仕切られている。
日原街道の標識。
この辺一帯は有料駐車場になっていた。ハイカー用だろう。
というわけで戻ります。
戻るときは乗用車と一、二台すれ違った。
R411に戻り、山梨方面(西)へと向かう。
走りやすい国道ですな。
やがて柳沢峠の駐車場に到着。
トイレに寄った。
再び出発。
立派な陸橋を渡っていく。
やがて市街地に降りてきた。
県道201号線が、ずっと工事のため通行止めになっているんだよなあ。
本当は次の目的地の笹子隧道に向かうためのルートにしたかったんですが。
ちなみに以前、逆側の県道218号線を走ってこちら側に向かっていったが、
途中県道201号線に切り替わるところで冬季閉鎖看板でUターンしたことがあったw
引き続き下っていく。
途中で左折すると、塩山フルーツラインという道になる。
ちなみにこのそばにあるフルーツラインとは別で、一応並行している。
道はフルーツラインよりも生活道路といった雰囲気だった。
そして快適なフルーツラインに入った。
快適。
A(林道小谷川線入口) → 日原街道 → R411 → B(塩山フルーツライン)
→ C(フルーツライン) → R20(甲州街道) → 道の駅甲斐大和
二輪車スペースがないんだよなあ。
けど作ったところで広さ的にどのみちキャパを超えるのかもしれない。
道の駅入口にはマスク着用と手指のアルコール消毒の徹底の旨の貼り紙があった。
ここで昼食タイム。
軽食コーナーへ。まずは席を確保してから食券を購入するように説明書きがあった。
やはり席数を減らしての対応となっている。
今回はもつ煮定食にコロッケを追加。
レバーは味はなかなか濃くて個人的に好みの味だった。
さすがにうどんがセットになっているので十分満腹状態になった。
さて、笹子隧道に向かいますか。
県道212号日影笹子線に入った。
最初の集落を抜けていく。
路上ではないが、菜園の方には栗がたくさん落ちていた。
笹子を訪れるのは今年初めてかな。
深城ダムと並んで個人的に定番のツーリングスポットです。
笹子隧道に到着。
A(道の駅甲斐大和) → B(県道212号日影笹子線) → 笹子隧道
トンネルらしくやや冷たい風が吹き抜けている。
坑口上からの眺め。
反対側の坑口に向かう。
ちょうどその時反対側入り口に乗用車がいたのでパッシングして先に通した。
さすがにバイクでもこの幅員(3m)では乗用車とは離合は無理なので。
大月市側坑口へ。
モダンな印象を受ける綺麗な隧道坑口。
ちなみにさっきの甲州市側の方では電波(docomo)はかろうじて通じていたが、
こちら側だとやはり圏外になった。
さて下っていきますか。
笹子峠下線入口。
シンプルながら脇も抜けられないスキの無いゲート。
エンジンブレーキを多用しながら下っていきます。
杉。
木々がそびえ立つ風景は美しい。
ガードレール付きの作業道。林道とは違うのかな。
更に下っていく。すれ違う車なし。
集落まで下りてきた。
甲州街道に合流。
次は御坂峠の方向へ向かう。
つまり、方向としてはまた逆戻りとなる。なので新笹子トンネルを通っていった。
そして途中でR137に入った。
登坂車線のある流れの速い緩やかな坂をひたすら走っていくと、
途中の分岐から旧道(県道708号線)に入った。
A(笹子隧道) → R20(甲州街道) → 新笹子トンネル
→ 勝沼バイパス → B(R137御坂みち) → 県道708号線
こちら側から入っていくのは久しぶりかな。
通年通行止めの林道入口。
やがて御坂隧道に到着。
笹子隧道とは違い、照明が点灯している。
坑口前の広場にもゲートが。林道ではなく作業道かな。
隧道を抜ける。
今日は雲が多いので富士山は見えない。
天下茶屋。
出発。
そして最後の目的地である林道西川新倉線に到着した。
A(県道708号線) → B(御坂隧道) → 林道西川新倉線
少し前に倒木だかで一時期通行止めになっていたが、一ヶ月ほど前に復帰した模様。
この林道を走るのは4年ぶり。
そう思ってブログを見返したら、ほぼ同じツーリングルートだったw
前回は逆側から来たのかな。
走っていくと林道白滝線の分岐がある。
少し気になっていたが、車輌通行止めとなっている。
過去にクラッシュでもしたのかゲートが曲がっているのが気になるが……
このゲートの対面には三ツ峠への登山道がある。
林道西川新倉線は全面舗装で走りやすい道という印象だったのを覚えている。
あいにく雲が多かったので景色はあまり望めなかった。
というか雲が流れるようにこちらに迫ってきていた。
ところで、ガソリン残量がそろそろ厳しくなっていた。
確かこの先にちょっとした石碑の広場があったと思うので、
そこで携行缶から給油しようと思った。
石碑のある広場に到着。
携行缶から給油。
これでGSまでは十分もつだろう。
出発。下っていく。
途中開けた場所から街並みを望む。
下までおりてきた。
国道に入る。
A(林道西川新倉線) → R137
国道沿いのGSにて給油した。
そこからしばらく走っていく。
途中山中湖のトイレにちょっと寄った。
さて帰りますかね。
R413道志みちに入った。
順調に流れてました。
本当はこのまま下で帰ろうかと思っていたが、
結局相模湖東ICから上に乗って帰りました。
石川PAエリアでトイレ休憩。
ってことで無事帰還しました。
今回も結局深城ダム周辺の旧道・廃道の考察というか、
ダムの水位が下がっている時期だったのでそれがメインな感じでした。
日原旧トンネルはいつか見てみたいと思っていたので良かったですね。
西川新倉線も久しぶりに走れました。
今回の走行距離は441.7kmでした。