母島2日目 → 父島1日目。
今日は母島の南側を行き、そして昼過ぎには母島を後にして父島へ出発します。
今日の目的地は母島で行きたかった場所、小富士(こふじ)。
母島の都道最南端より更に南へ徒歩約1時間ほど行った所に
絶好の展望ポイントがある。
6時過ぎに目が覚めた。顔を洗ってサッパリする。
7時過ぎに朝食へ。朝は洋食でパン。
朝食を終えてこの後のことについてスタッフと打ち合わせる。
基本的にこの後はチェックアウトとなり、大きな荷物などに関しては
11時に沖港乗船待合所へ運ばれることになっている。
ただ、この後レンタルしているスクーターで観光を続け、
どのみち返却にまたここへ戻ってくるので、
キャリーケースはこのままここに置かせてもらうことにした。
一旦部屋へ戻るとスタッフが昼のおにぎり弁当を持ってきてくれました。
そして荷物を整理してチェックアウトの手続きを行った。
ははじま丸の出港時間が14時なので、今日の行動時間を9-13:30の4時間半として
予定を立てていたが、8時過ぎには出発できた。
今日も天気に恵まれて青空が見えている。
出発。
まずは乗船待合所へ。トイレを済ませ、ここの自販機で飲み物を買っておいた。
昨日はここのT字路を左折して島の北へ向かった。
今日は右折して南へ。
登り坂。
こちらは南進線。
振り返って登ってきた道を見てみる。
勾配10%の標識があった。
道沿いには展望台がある。
母島の道路の南端ということは、東京都道の最南端でもある。
工事による交互片側通行信号。
けれどもほんの100m程度の片側通行だった。
何やら果実が落ちている。
後で知ったが、恐らくこれはヤロードという植物の果実と思われる。
一旦下ると再び登りに。
この後父島でもよく見かけたが、都道の道標が一定の距離ごとに設置されている。
途中、ヘリポートへの分岐があった。
橋をいくつか通っていく。
北進線でも見かけたヤドカリの警戒標識もある。
コンクリート製の綺麗な道が続いていく。
やがて道路の終点へ。
ロータリーとなっている。
東京都道最南端に到着!
さて、小富士へ向かうとしますか。
まず入口には外来種持ち込みを防ぐための網マットがあり、
ここで靴の裏の付着物などを取り除く。
木箱の中には酢のスプレーも完備されている。
まずは階段を下っていく。
すると何やら装置みたいなのがあった。
用途はよくわからないが、恐らく特定外来種などの駆除関連だろうか。
遊歩道を歩いていく。
すると先のところに4、5名程度のガイドツアーらしき人たちがいて、
ガイドの人がちょうどいまカラスバトがとまっていますよ、と教えてくれた。
静かに近付いて見上げてみると、カラスバトを発見。
正式名称は「アカガシラカラスバト」。
かつてノネコやネズミなどによる捕食により一時は数十羽にまで生息数が激減。
国の天然記念物及び環境省レッドリスト(絶滅危惧種)に指定されており、
その後ノネコ対策など保全活動で約1000羽程度まで回復した模様。
警戒心が非常に強く、小笠原に在住していてもそうそう見かけることも
できないらしいが、生息数の回復でごくたまに見つけることができるようになった。
ちなみに、オガサワラカラスバトという固有種も存在していたが、
こちらはやはりヤギやネズミによる捕食被害により1889年に絶滅している。
このカラスバトに関してもそうだったが、小笠原を旅行して感じたことは、
小笠原の自然や固有種などを保護しようとする強い思いが所々にあったこと。
2011年には世界自然遺産に登録されたことがまだ記憶に新しい。
運良くカラスバトを観ることができ、先へ向かう。
登ったり下ったりする箇所が続くが、いずれも緩やかで、
なおかつ平坦な道が続いており思ったほどハードではなかった。
……と、この時はまだそう思ってた。
トレッキングコースとしては歩きやすい方だと思う。
途中、蓮池という場所があった。正確には跡地になる。
かつて蓮が栽培されていた池があったらしい。
現在ではオオサンカクイという葉の部分が長い植物が茂っており、
日本では母島のみ生息しているらしい。
この辺では根っこ部分が枝みたいに分かれている木がたくさんあった。
これは昨日も見かけている木である。
後で調べてわかったが、「タコノキ」というそのまんまの名前の木らしい。
途中、入林許可証が必要なルートもあった。
生態系保護地域に指定されている。
「ホーホケキョ」とウグイスの鳴き声が聴こえる。
外来種のアリを駆除しているという貼り紙。
土壌生物を食べつくしてしまうツヤオオズアリというアリらしい。
この先にあるピンクのテープは駆除に関する印らしい。
そして何かの捕獲の仕掛けと思われる物がいくつか置かれていた。
蓬莱根海岸方面との分岐。
小富士は更にこのまま先へ進んでいく。
階段を登ると視界が開けた。
赤土でえぐれている。
どうやらすり鉢という名前の場所で、雨や波、風で侵食されてできた地形らしい。
赤色の土が特徴的で、景色がいい感じだ。
ここには東屋もあり、この辺で作業している人たちが休憩していた。
また、ここにもマットや酢スプレーなどがある。
先へ。
歩いているので汗は出てきているが、基本的に木の中なので
そこまで暑さは感じられない。
ひたすら歩いていく。
南崎との分岐。
小富士まであと400m。
そろそろ息も少し上がってきたところで、最後に怒涛の登り階段。
コレが結構長い。高尾山の稲荷山コースの最後くらいあるw
うええ……
途中の景色を楽しむ余裕はない。
ゼエゼエいいながら撮った写真。
そして最後のトドメに登りはしご。
そしてようやく、
小富士に到着!
疲れた~
一気に登ったので息が……
絶景どころじゃない。息を整えるのに2分以上要した。
ようやく落ち着いたところで景色を望む。
この青い空に青い海。最高。
更に少し先の先端の方へ行ってみる。
海がとても綺麗だ。
ここまで登ってきたかいがあったというもの。
ただ、風がめちゃくちゃ強い。
コンデジはストラップをつけているので大丈夫だが、
スマートフォンで撮影するときは両手でしっかり持って撮影した。
そのくらい風がビュービューだった。
ベンチの方へ戻る。
何度見ても水色の綺麗な海の色が良かった。
すると、岩場のそばにクジラが見えました。
2匹はいました。
何度かジャンプするのを遠目ながら観ることができました。
ここでクジラが観られるとは思わなかったのでラッキーでした(^^
さて、戻りますか。
さっきのすり鉢でひと休憩。
赤土。
ここには変わった実のある木がある。
これは後の父島でもよく見かけた。
出発。
そしてようやく都道最南端のところへ戻ってきた。
脇にはソーラーパネルがある。
到着。
現在11時過ぎ。
少し早いがここで昼食にすることにした。
いい天気で風も心地良く、美味しかった (^^
ここにはバイオトイレがあったが、故障中となっていた。
小林製薬の提供らしい。
さて、戻るとしますか。
戻る際にヘリポートに行ってみようと思ったが、
分岐を進んだものの、行き止まりになった。
ヘリポート自体はここから少しずれた場所にあるようだ。
かろうじてヘリポートが見える。
戻って別の分岐の方へ行ってみるが、やはりゲート封鎖されていた。
仕方ないのでラメーフへ戻ることに。
ラメーフまで戻ってきた。
中に入るが無人っぽい。
と思ったらスタッフはいたのでスクーターのキーを返却して荷物を引き取った。
港の方へ向かう。
教職員住宅。
港へ。ははじま丸が見える。
待合所へ行ってみるが、まだ窓口も開いておらず無人だった。
ただ、ラメーフから運ばれた荷物か、そこにたくさん置かれていたので
自分たちの荷物も一旦ここに置いておいた。
そして自販機で再び水分補給。
ははじま丸。
まだ少し時間があるので港周辺を歩いてみる。
小剣崎(しょうけんさき)山。
一応登ることができる。
油槽所。
壁にはイラストが描かれている。
住宅地の方へ。
意外と車が何台か通っていた。
昨日はこの道を登って北へ向かった。
住宅地を進んでいく。
母島診療所。
沖村配水池。
すると校庭らしき場所が見えてきた。
村立母島小中学校の校庭らしい。
よく見ると「卒業おめでとう」の文字がある。3月は卒業シーズン。
先へ。
ロース記念館。
「ロース」というのは建材の石の名称で、ドイツ人ロルフスによって
発見されたことに由来。
ただ、時間にあまり余裕はなかったので立ち寄れませんでした。
母島小中学校。
港方面へ歩いていく。
前田商店。
母島内では唯一といっていい商店。
ここには日用雑貨から飲料・食品が揃っている。
母島での物資調達の重要拠点。
ここでちょっとお土産にお酒なんかを買いました。
ちなみに電子マネー等に対応していました。
そしてそのそばには母島簡易郵便局がある。
ちなみにこの建物は小笠原村役場母島支所。
母島駐在所。
港周辺に戻ってきた。
山の上に登っている人も。
水産物販売センター。
とりあえず待合所の方へ戻ることに。
この建物は東京都小笠原支庁母島出張所。
一旦待合所に戻り荷物を置く。
そしてすぐそばにある月ヶ岡神社というところへ行ってみることに。
石階段を登っていく。
間もなくして境内に到着。
社殿と鐘楼。
割と広い。
ここでちょっとした催し物など開催できそうな感じ。
ちなみに毎年11月に神社のお祭りがあり、お神輿も披露されるらしい。
下へ降りて待合所に戻り、ははじま丸の出港を待つことに。
ちなみに乗船券販売は開始していたので購入しておいた。
13時40分。乗船開始。
今度は2等和室の方へ。
いわゆるじゅうたんスペース。
デッキの方へ出る。
14時になり、母島を後にした。
ほんの24時間の滞在だったが、訪れることができて良かったと思う。
母島を離れていく。
外の風が心地良く、外のデッキの日陰の椅子席にいた。
岩場で釣りをしている人がいる。
こんなに晴れているが意外にも途中で肌寒くなり、上着を取りに行った。
それにしてもかなり上下に揺れている。ゆっくりではあるが揺れ幅が大きい。
2時間とはいえ普通なら船酔いしそうだ。
けれどもちゃんとさっき小富士トレッキングの後で弁当を食べた時に
アネロンを服用しているので問題なかった。
1時間経過。15時。
ちょうど母島と父島の中間辺り。
更に30分後、15時半ごろにはだいぶ近付いてきた。
行きの時にも見かけたハートロック。
双眼鏡があったので少し島を観察していた。
父島の二見港が見えてきた。
もうそろそろ到着。
停泊しているおがさわら丸が見えた。
すると天板が開き始めた。
やがて港に着岸した。
父島に到着~
すると今日宿泊予定の宿の看板を掲げている人が見えたのでそちらへ。
予約の名前を確認して車に乗り込む。宿まで約7、8分ほど送ってもらいます。
今回宿泊するホテルビーチコマ。
チェックイン手続きを行う。
明日の昼の弁当注文については夕食の時、19時まで承ってくれるようだ。
部屋は隣接する別館へ。
2Fの部屋の方へ。
ここの部分だけなのだが、廊下の音がかなり目立つ。
そっと歩いてもギシギシいうような (^^;
部屋へ。
ちなみに風呂やトイレ、冷蔵庫などは全て共同となる。
とても綺麗で清潔な宿。
特に送迎してくれたオーナーらしき男性が非常に親切で丁寧なのが印象的でした。
現在16時半過ぎ。
ここから西へ比較的近いコペペ海岸という場所へ行ってみることに。
緩やかな登り道を歩いていく。
分岐。
コペペ海岸方面へ向かう。
途中分岐している細い方へ直進。
ここからはずっと下っていく。
ここはコンクリート製の道路になっている。
勾配10%の標識。結構な下り坂。帰りは登り。
途中隣に沢があった。
海から流れているのだろうか。
ずっと下っていくと、やがてコペペ海岸前の駐車場が見えてきた。
すると意外にもさっきの沢は海とは繋がっていなかった。
というか、意図的に止めている感じだ。
ちなみにここから東方向に時雨ダムというダムがあり、
そこから八瀬川と呼ばれる川が南の方を流れており、西の海岸に注いでいるようだ。
海岸の方へ。
まだ日は高く、逆光。
波は穏やか。
この「コペペ海岸」というのは、キリバスのギルバート諸島出身の先住民
「コペペ」がここにいたことに由来しているらしい。
また、アオウミガメの産卵の場所でもある。
向かいの頂上は一応登山路らしく、展望台のようだった。
地図で見ると「中山峠展望台」があるらしい。
海岸前には東屋やトイレなどがある。
夏はダイビングなどで賑わっているのだろう。
静かな海岸を満喫して戻ることに。
今度は登り坂を歩いていく。
変わった木がある。
一瞬、竹かと思ったが違う。
あと、ここでもタコノキを見かけた。
見れば見るほど変わっている。
枝というか根というか。
下に向かって生えて伸びている。
そして、仕掛けのようなものを見つけた。
これはノネコ用の仕掛けらしい。
ネコがカラスバトを捕食だなんて……なんて思いましたが、
それだけ深刻な被害をもたらしていた模様。
そしてビーチコマまで戻ってきた。
夕食前に風呂に入ることにした。
風呂はまた別のところにあり、一人入ってるだけでした。
お湯が結構熱い (^^;
とはいえサッパリできました。
隣接する24時間無人販売の店へ。
デザートなどもあったりする。
ちなみに日中はおにぎり弁当なども入っていたりするので重宝する。
そのため、ここの建物前で駐車して買い物をする人も割とよく見かけた。
さて夕食へ。
刺身や唐揚げがメイン。亀煮もあった。
島魚の唐揚げは食べるのに少し手間取ったが、パリパリしていて美味しかった。
夕食を終えて星が観られないかとまたちょっと外に出てみる。
ただ、この辺は街灯があるので微妙だったが、
向かいの海岸の方で観てみることに。
肉眼ではオリオン座や北斗七星その他の星がはっきりと観察できたが、
カメラで写すのには限界があるかな。
それでもそれなりには見えました。
30分ほど観察して宿に戻った。
というわけで23時過ぎごろに就寝。
母島の小富士は最後登り階段が大変でしたが、
絶景でしたしクジラも観られて良かったです (^^
明日は丸一日使えるので父島を徒歩で探索する予定!